2003年 9月 18日
名古屋は芸所?
「文楽公演」定着させて
今、文楽は大阪と東京の国立劇場で定期的に上演されているが、名古屋はない。芸所と言われてたのは戦前の事なのか、何をもって芸所名古屋であったのか恥ずかしながら知らないのだが、文楽は国の重要無形文化財なのだから、名古屋が大都市と胸を張るなら、せめて一日でも毎年公演してもらいたいと思う。
しかし、いくら長期の興行をうっても、大阪のように客席ががらがらでは何にもならないし、発祥の地としてはお恥ずかしい限りである。
今年の五月に弟が亡父の名跡「桐竹勘十郎」を襲名させていただき、九月二十七日に中日劇場を初日に地方公演での襲名披露が始まるが、この名古屋公演は感慨深いものがあると聞いた。
弟が、中学生の時のアルバイトで文楽の人形遣いのまね事をしたのが「絵本太功記」の通し狂言。
そして、そのまま初めて地方公演に行った初日が名古屋の中日劇場で、このたび三世勘十郎になって初めての地方公演の初日が三十数年ぶりの同じ舞台であって、しかも今回は主役の光秀を遣わせていただくわけなので、いろんな事が思い出されて、大変懐かしいらしい。
そんな話をしていると、ふと、「なんで名古屋は地方公演なんやろ?」と言う事になったわけで、京都は二日間ではあるが、文楽京都公演と呼ばれるのはなぜか?
毎年決まった時期に定期的に行われるからだとすれば、万国博覧会などという世界のイベントをおやりになれる名古屋なら、来年からはぜひとも「文楽名古屋公演」というのを定着させて、ほんまもんの芸所にしていただきたいと願う。
文化の育たない地に経済が発展しないのは世界の常識。
(三林京子=女優)
三林さんのホームページのアドレスは
http://3bayashi.com
[一覧へ]
[前回へ]
Copyright (C) 1995-2003,The Chunichi Shimbun, All Rights Reserved.
本ページ内に掲載の記事・写真などの一切の無断転載を禁じます